弾倉芝生の下でひとねむりの核弾頭が くろありの巣の乱を夢うつつに聞く 地形に文句のつけようはないはず 春の日うららかカードのひとそろい すねた西瓜がひとりで割れて匂う おなかに貼った自分の注意書も破れ 廊下に出て来た地主の孫がけおとす 食べないものはくろありにやるんだ 雉子が黄金色のきくの垣根に氷る 土蔵の蔭だから山の変形も構わん 廃止とミキサ−班の間の元勲たちが 粘土を指でつぶして設計図に食わす 時間が来てスプリンクラーが伸びる かぶった鳥の糞をとばし水撒きする 日にかがやく飛沫の下に入るもの ほんのちょっとでいい 赤ん坊にも水やりを! いや今日の水撒きはこれでおしまいだよ 涼しいうちに昼食だと鍋叩く音で どやどやと拳族集まり戦車も仲間入り ばあさんの漬けた物があれば何もいらない! 屋根裏部屋へ這い上った鉛のパイプライン あたしのミシンの邪魔して何て厭な奴なんだ そこで食べ終った男から上っていき 命令たけ箒洗剤フォークリフト等で打つ これでまた暫くは綻びることもないだろう 芝生の新芽の品評会を開いて御接待 恐怖心を抑えに抑えて今日はよく来てくれた 葉巻をとれ口輪をとれ子供には花火をとれ おお もうそんなには頂けません主よ主よ 積台の接手が錆びたように叫んでいる 最後にわしを載せて帰る しゃんとしてろ 長靴で車輛をつっつき歎願するのが見える ぼたん雪に閉されたくろありの選挙区に ダブルチェーンつけて旦那衆が浮揚してくる 忘れろのお望み通り埋成物って何だった? それは地球のようにあるもの嚥下したもの |