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[ 鈴木志郎康映像個展 ]


鈴木志郎康作品『オブリク振り』   


(22分)1988年 16ミリフィルム カラー




『オブリク振り』の紹介


 「オブリク」はoblique、「ななめ」とか、「よこしま、ひくれた」とかという意味。とかく「自分の内側」ばかりにこだわるわたし自身の意識のあり方に飽きてきて、外側に目を向ける、つまり「対象化」という問題を持ち出した作品。サディズムの元祖、サドは対象化を徹底させた論理を組み立てた。写真家のマイブリッジも、写真の対象と扱いを徹底した。というところから語り始めて、わたしは彼らのように垂直には物事を考えられない。わたしはどうも斜めぽっくなる。とにかく部屋から外へ出て「対象」として、二人の詩人を選んだ。一人は、当時商社勤めして円ドルの売買のディーラーをやっていた川口晴美さん。もう一人は、山形の山深いところで乳牛を飼育して暮らしを立てている岸利春さん。二人の生活をスケッチして、自作の詩を読んで貰った。制作1988年。作者、53歳。



 冬の部屋の中で咲いたハイビスカス

 対象化を徹底したサドの小説

 対象の動きを捉えたマイブリッジの写真

 詩人の川口晴美さん

 川口さんと夫の榎さん

 詩人の岸利春さん

 乳牛の乳を搾る岸さん

 岸さん宅の裏山風景

 枯れたハイビスカスの花



撮影・構成・編集:鈴木志郎康
協力:津嘉山誠

登場する人たち:川口晴美さん、岸利春さん

使用カメラ

BOLEX EL

 PATHE 16


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