穴穴があったら入りたい と思いちぢんだ うつむきかげんの気持ちのすきまに ほんとに穴が出来てしまって 気づいたらもう穴のなかから出られない 助けて!って助けを求める勇気も持てないままに 手足をばたばたさせてしまって 穴はどんどん大きくなった 深くなった 穴のなかから見あげても 穴しか目にはうつらない 「もう出てきなさい」 「もう出てきてもいい」 何度言ってもそれが 分銅のような声にならない だから いまでも穴のなかにいることはいる でも近頃は 穴そのものになりつつある これは比較的にいいことだ 穴そのものになってしまえば 穴のなかでおびえているということもない おびえてふさぐということもない こんにちわってあいさつしたい はやく完全な穴になりたい |