野村尚志詩集1999年3月

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一方通行標識

一方通行標識





青地に白の
一方通行標識を
はりつけたような感情のまま
すっとんでって

次から次へ
一方通行標識の
矢印のまま
すっとんでって

左に折れ右に曲がり

揺れて
揺さぶられて

振り落とされた
自分の背中にも気づけずに
勢いのまま
矢印だけはすっとんでいく

前も後ろも
左も右も分からなくなり
分からなくなってくればくるほど
つじつまあわせの矢印は
ますます一方通行標識だけを

そしてそれが迷路になる
そんなところで

行き止まりになる
行き止まりになったのは矢印だ
ては済まなくて
行き止まりになった目分がひとり
かきなおせない
地図を見つめて
泣いている


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