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Image Forum Festival 2002『山北作業所』上映


鈴木志郎康作品『山北作業所』(70分)2002年制作






彫刻家海老塚耕一さん


山北作業所の外観


作業所の内部


グラインダーで木塊を削る


大阪・明治生命ビル1階に設置された
彫刻作品「浮遊する水-風との対話T」


大阪・明治生命ビル地下階に設置された
彫刻作品「浮遊する水-風との対話U」


大阪・明治生命ビルの2階から12階までに設置された
ガラス作品「詩人の風景より-風T〜]T」の一つ


『山北作業所』の紹介



 前年2000年に彫刻家の海老塚耕一さんの主に屋外に置かれている作品を撮影して、『極私的にEBIZUKA』を作った。そこでは海老塚さんの制作するところは撮らなかったので、昨年はその制作風景を撮影して、彫刻について考えてみたいと思った。
 この作品では、大阪明治生命ビルに設置する彫刻とガラス作品の制作風景と設置の現場を映像で捉え、合わせて、海老塚さんの談話とわたしのナレーションとで、彫刻とは何かと考えたところが語られている。
 海老塚さんは素材にこだわる人。海老塚さんの彫刻は、日常の中で日常を超えた視線を持つことで、素材の美しさを見つけだし、それが形に実現されたものとでもいったらいいだろうか。素材と出会い、それに働きかける場を、海老塚さんは「結界」という言葉で話してくれた。素材が持っている意味を引き出すために格闘する場、それは一つの作業であり、それをする場所は「作業所」というわけである。
 いろいろと考えているうちに、彫刻って見る対象として設置されているけど、実は見ていても見えないものなのではないだろうか、という感じがしてきた。彫刻は「物」だけど「物」でない。このいい方が気に入った。詩は「言葉」だけど「言葉」ではない。人間っていうのはそういう「物」を使って「物でないもの」を作り、「言葉」を使って「言葉でないこと」を語る。この映像作品を作りながらそんなことを考えていた。


■『山北作業所』
 鈴木志郎康作品
 (The Yamakita Workshop 
2002 miniDV color  70min.)

■スタッフ・キャスト
 監督・編集・構成・ナレーション:鈴木志郎康
 撮影・鈴木志郎康、海老塚耕一
 音楽:見木久ヲ
 出演:海老塚耕一、間瀬道夫、庭野真二夫妻、その他「AIM」と「日本通運 」の人たち
 
    
 
 作品の中で撮影している作品名と素材

 大阪明治生命ビル 1F 「浮遊する水-風との対話T」 彫刻 
              欅、アゾベ、銀杏、鉄板
              3000X1500X200
   
          BF 「浮遊する水-風との対話U」 彫刻
              アゾベ
              1350X1700X200


          2F〜12F「詩人の風景より-風T〜]T」 ガラス作品
              2346X1264X12

 白州にあった古い作品の名称 

     「連関作用/地下の眼差-白州より」 
       木、土、石、クレオソート
      4750X3000X1250 1993年制作
       

    作品から見える山は甲斐駒ヶ岳。
 2002年/70分/カラー/サウンド/miniDV

 作業所の裏で出来つつあった作品は、その後名古屋の画廊「ウェストベスギャラリー コズカ」の個展に出品した作品
    
    「水と風の領分」 鉄、石 
 



『山北作業所』の海老塚さんのトーク

『山北作業所』のナレーション




「イメージフォーラム・フェスティバル2002」での
鈴木志郎康作品『山北作業所』の上映。


Gプログラム 東京・パークタワーホール    :4月30日(火)17時、5月3日(金)19時30分     横浜・横浜美術館レクチャーホール    上映はありません。     京都・関西ドイツ文化センター京都    :5月18日(土)11時30分

フェスティバルの詳しい内容は
IMAGE FORUM FESTIVAL 2001
でご覧下さい。
海老塚耕一さんの経歴

1951横浜市に生まれる 1979多摩美術大学大学院美術研究科修了 個展(主要) 1975「石」田村画廊/東京 1977「BOX−E/反射と同化」田村画廊/東京 1978「BOX−J/反射と同化」ときわ画廊/東京 1979「B0X−K/boxと仮定して」田村画廊/東京 1980「BOX−M/反射と同化」ときわ画廊/東京、「平面置換一BLUE」白銅画廊/東京 1981「連関作用」ギャラリー葉/東京、「連関作用」ウエストベスギャラリー/名古屋 1982「コンクリートと鉄・柱」ギャルリー・ところ/東京、「連関作用」ギャラリーホワイトアート/東京、「連関作用」ウエストヴェスギャラリー/名古屋、「連関作用一「連関作用一接点」多摩ニュータウン/永山団地第四公園・「現代美術のなかのビデオ」パルコギャラリーSpoB/東京 I983「連関作用」ギャラリー葉/東京 1984「連関作用」ウエストヴェスギャラリー/名古屋、「連関作用一木と鉄による彫刻・ドローイング」ギャルリー・ところ/東京、「連関作用」NEWS/東京 1985「連関作用一木の造形」ギャラリースペース21/東京、「連関作用一木挽」NEWS/東京 1986「連関作用一Insta11atiBScu1ptureDrawiJs」ギャルリーところ/東京、「連関作用」NEWS/東京 1987「小晶展」トーアロード画廊/神戸、「連関作用」ギャルリー・ところ/東京 1988「連関作用」ギャルリーところ/東京、「連関作用」ルナミ画廊/東京 1989「連関作用一Scu1ptureDrawings」ギャルリー・ところ/東京 1991第15回平櫛田中賞を受賞、「受賞記念展」日本橘高島屋/東京・井原市立田中術館/岡山県、「違関作用一潜在素/水より」ギャルリー・ところ/東京 1992「連関作用一木・鉄」日本橋高島屋/東京 1993「連関作用一地下からの眼差」日本橋高島屋/東京、「連関作用一スチールドローイング」ルナミ画廊/東京 1994「連関作用一表象・Wood」日本橘高島屋/東京 1995「連関作用一絵画」ギャラリーイセヨシ/東京、「連関作用一存在の制作」日本橋高島屋/東京 1996「連関作用一絵画」ギャラリーイセヨシ/東京、「静止した水」ルナミ画廊/東京、「連関作用一水の光景」日本橋高島屋/東京 1997「静止した水一水の風」ARTBOX/横浜、「海老塚耕一展」板室観光ホテル大黒屋/栃木、「海老塚耕一展」ギャラリー・イセヨシ/東京、「海老塚耕一展」日本橋高島屋/東京 1998「海老塚耕一展」養清堂画廊/東京、「海老塚耕一展」板室観光ホテル大黒屋/栃木 1999「せとだビエンナーレV」(広島県・瀬戸田) グループ展 1979「第5回大邸現代美術祭」大邸/韓国(招待) 1980「0PERATIONEQUINOX’80」ポンピドゥ・センター/パリ(招待) 1981「第2回ハラ・アニュアル」原美術館/東京(招待) 1982「第18回今日の作家展・ノヴェンバーステップス」横浜市民ギャラリー(招待) 「昭和57年度多摩美術大学芸術祭特別展」多摩美術大学実大学八王子校舎(招待) 1983「ルナミ画廊20周年記念展」ルナミ画廊/東京(招待) 「現代美術の新世代展」三重県立美術館/津(招待) 「現代美術の展望立体造形」富山県立近代美術館/富山(招待) 1984「鮮烈なる断片一無限を見据え、カオスと渡り合う行為」ギャラリー葉/東京 1985「現代彫刻の歩み一木の造形」神奈川県立県民ホールギャラリー/横浜(招待) 「アーティスツ・ブックス展」フランクリン・ファーネス/ニューヨーク、フジテレビギャラリー/東京(招待) 「3人展」スーキャラリー/大都/韓国 1986「第6回インド・トリエンナーレ」ラリットカラアカデミー/ニューデリー/インド、ゴールド・メダルを受賞(招待) 「[現代美術展]アジアとの対話/日本からのメッセージ」ICANagoya/名古屋(招待) 1987「美との対話.87」富山県立近代美術館/富山(収蔵品による) 「もの派とポストもの派の展開1969年以降の日本の美術」西武美術館/東京(招待) 「第19回サンパウロ・ピエンナーレ」イビラプエラ公園内パビリオン/サンパウロ 1988「第4回アジアンアート・ビエンナーレ」シルパカラアカデミー/ダッカ/バングラディシュ、最優秀作家賞を受賞(招待) 1990「現代彫刻の歩み皿物質と空間の変容一1970年以降の表現」神奈川県民ホールギャラリー/横浜(招待) 「プライマル・スピリットー今日の造形精神」ハラ・ミュージアム・アーク/群馬、ロサンゼルス・カウンテイ美術館、シカゴ現代美術館、フォート・ワース近代美術館、カナダ国立美術館/オタワ(〜1991年)(招待) 「第4回宮山国際現代美術展」富山県立近代美術館/富山(招待) 1993「アートイン白州」白州町/山梨 1994「第4回現代日本木刻フェスティバル」関市文化会館/岐阜(招待) 1995「渋澤龍彦画廊」日動画廊/東京(招待) 1996「〈水彩の網>展n」ギャラリー手/東京 1997「箱・その字宙展」ギャルリーユマニテ/東京、名古屋 「ふれあい彫刻展」宮崎県立美術館/宮崎 「モンドマルサン彫刻展」モンドマルサンの公共空間/フランス(招待) 「インサイド」カッセルと周辺の町の公共空間/ドイツ(招待) 「奥野健男と多摩美の作家逢展」電通恒産画廊/東京 1998「文化庁買上優秀美術作晶披露展」日本芸術院会館/東京 「ACAF6」ロイヤルメルボルンエキヴィジションセンター/オーストラリア


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