月見の寺の前を 過ぎて 左へ折れると そこが「うずら屋」 ことしの春から 店はずっと閉じたままだ 詩や歌を商う ご主人も 奥さんも どこまで遠く 旅にでたか はるか 蒙古のあたり 鶉すむ 広い草原のただなかで 満月を眺めつつ 鶉の影など 夢中になって 追っかけているのか
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