おぼえがき ここに収めた作品は一九六四年から一九七一年までのあいだに書 いたもののなかから選び、制作順に配列した。 『きんにくの唄』 (思潮杜刊)『目覚めの島』(グループぎやあ刊)につぐ三冊目の 詩集である。最初の詩集を出してから、ちょうど十年が経過した。 それはそれなりに恐ろしい事実だが、今は何も言うまい。束ねられ た作品がすべてを語っているはずなのだから。 ここらあたりの街からどこらあたりへ出かけて行くのか、それは 自分にはもちろん、誰にもわからない。 装幀を引受けてくれた友人宮園洋に感謝したい。 一九七二年五月 奥付 詩集 にぎやかな街へ 限定三○○部・私家版 発行 一九七二年六月二十八日 著者 八木忠栄 東京都武蔵野市緑町公団住宅二五−四○八 装幀 官園洋 印刷 若葉印刷社 製本 岩佐製本所 製函 岡本紙器製作所 定価 一○○○円 |