おばさんがある日 (もちろんぼくの脳細胞で) 詩を読んでくれた だれかが いつのまにか おばさんの手帳に書いた詩なのだそうだ いいわね 読むわよ (夏の朝には おおきな里芋の葉っぱに ちいさな露がひかっていて そのひかりをひとことでいう 珠玉のようなことばがかつてあったが きのうなくなってしまった──聴いてる? また葉時計というものがあったが 風まかせだったから 時だけは 計れなかった── なによこれ へんねえ) いつのまにか ぼくは眠ってしまった |
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